ショーケースとは一般的に、商品を陳列する棚などを指しますが、スーパーやコンビニエンスストアなどで使用されているものには、決定的に異なる点があります。それは、冷蔵・冷凍機能の有無です。
スーパーの生鮮・冷凍食品は、品質保持のために、冷蔵・冷凍をして商品を陳列しなければならないため、当然ながらショーケースにも冷蔵・冷凍機能が求められます。
スーパーのショーケースでは、冷蔵・冷凍機能で主に電力を使用しており、ランニングコスト低減だけでなく、環境配慮の観点から、効率化が求められています。
また、近年では環境ISO(ISO14001)取得に伴い、ショーケースを制作するメーカーに対しても、環境配慮の製品が求められており、一層のショーケース省エネ化が期待されています。
スーパーマーケットとは、小売りの業態の一種です。
特徴として、大量仕入れを行い、セルフサービスにてお客様に購入していただくことが挙げられます。
その中でも食品スーパーは、食品の売り上げ構成比が70%以上、売場面積が250㎡以上の店舗を指します。
関連事項として近年では、セルフサービスの延長線上として、商品のスキャンのみ店員が行い、支払はレジ横にある精算機にて行うセミセルフレジの導入が進んでいます。
また、平成31年度提出分より、食料品スーパーもベンチマーク制度の対象に追加されたため、ベンチマーク指標の状況を報告しなければなりません。
そして、省エネを行えていない事業者には、省エネ法に基づく指導が実施される場合があり、食品スーパー業界においても、省エネ対策の重要度が上がっています。
省エネとは、「省エネルギー」の略語であり、限りあるエネルギーを節約しながら使用することを言います。
省エネルギーの取り組みは1970年代の第一次オイルショックが契機となって本格的に始まりました。
このオイルショックは、中東の情勢不安が原因となって始まり、石油価格の上昇や石油供給停止の恐れという形で、石油のエネルギー依存率が高かった、当時の日本に大きな影響を与えました。
その後、その対策として1979年に「省エネ法」が制定されたことにより、法律で省エネが定義され、推進される形になりました。
この省エネ法は、改正を重ね、現在も省エネルギーを定義・推進する法律として、人々・企業の省エネに関する行動指針となっています。
コストとは費用のことを指します。
例えば、ランニングコストであれば、維持や創業にかかる費用、イニシャルコストであれば、事業立ち上げの際にかかる初期投資に関する費用、エネルギーコストであれば、水道、ガス、電気などの光熱費やガソリン代などを指します。
このように、何かをするにあたって発生する費用を指しています。
近年では「コスト削減」という言葉が広く使われていますが、コスト削減にも注意が必要です。
当然ながら、必要なコストも存在する為、コスト削減する際は、削ってよい無駄なコストであるのか、その他の人々から反感を買わないコスト削減にすることが出来るのか、業務に影響し、売上・利益に影響を及ぼすことがないか、注意深く検討する必要があります。
HACCPは「ハサップ」と読み、食品の衛生管理の方式です。
Hazard Analysis Critical Control Pointの略語であり、危機分析重要管理点と訳されます。
HACCPは、食品の国際流通を背景に、従来行っていた食品の検査方式にて食品事故を防ぐことが難しくなったことを契機として、食品規格委員会から発表されました。
具体的には、食品事故リスクが高い工程を予測・分析することで、事故を未然に防ごうというものです。
HACCPを導入することで、社員の衛生意識の向上、事故発生時の対応高速化、企業のイメージ向上などが期待できます。
また、HACCPを認証する第三者機関も存在し、その機関に認証されれば、認証マークを取得することが出来ます。
デマンドとは、最大需要電力とも呼称され、30分間における平均使用電力値のことを指します。
電気料金の計算方式には、主に従量制と実量制があります。
一般家庭向けには、使った分だけ料金が加算される、従量制が一般的に用いられています。
一方で、高圧受電の法人のお客様は、実量制が適用されます。
実量制における電気料金の基本料金は、瞬間の使用電力値ではなく、過去12か月分のデマンド値(実量値)によって決められています。
そのため、デマンド監視を行い、突出した電気量を抑えることで、平均使用電力値を抑えることが出来ます。
すなわち、デマンド監視を行うことで、基本料金そのものを抑えることが出来るため、電気料金を安くすることが出来るのです。
デフロストとは、霜取りのことです。
主に、冷蔵庫やエアコンなどの冷却器や蒸発器などに付いている霜を取ることを指し、除霜(じょそう)とも呼ばれます。
冷蔵庫などの冷却器には、低温になった際に水分が付着し、霜が付いてしまう霜付き現象が発生します。
この、霜付き現象を放置したまま運転してしまうと、フィンが目詰まりしてしまったり、蒸発器の表面に付着して熱交換を妨げるなどして、運転効率が低下してしまいます。
そのため、運転効率を下げないためにも、霜を飛ばす必要があります。
この点で、デフロスト運転は、これらの温度を調節する機械には必要不可欠です。
デフロスト運転にはいくつか方式があり、温水の散布や、電気による加熱などが挙げられます。
ベンチマーク制度とは、政府が行う省エネに関する制度の一つです。
政府が定めた業種・分野の事業者の省エネ指標を定め、その指標を用いて事業者の省エネ取り組みが進んでいるか否かを測定し、明確化することで、進んでいる事業者は評価し、遅れている事業者には改善を励行することが出来ます。
近々(平成31年度提出分)からは、貸事務所業、ショッピングセンター業、食品スーパー業が追加され、当該業種の事業者は省エネに関する取り組みを、国に報告しなければなりません。
ベンチマーク制度には、事業者クラス分け評価制度というものがあり、S~Cのクラス分けがされています。
万一BやCの評価をされた際には、注意文書送付の後、現場調査を行われるほか、省エネ法に基づく指導が行われる場合があります。
補助金とは、政府や企業などが、対象者に対して行う金銭的な給付のことを指します。
補助金と似た言葉に、助成金という単語がありますが、大きな違いの一つとして、審査が必ずあるものが補助金、条件を満たしていれば必ずもらえるものが助成金です。
どちらも後払い方式を採用しており、助成金の場合は条件を満たしていることを証明する書類、補助金の場合は事業にお金を使ったことを証明する書類がそれぞれ必要となります。
近年の省エネ設備導入に関連する補助金は、省エネ設備の普及が進んだこともあり、減少傾向にあります。
そのため、まだ省エネ設備を導入されていない方、導入を検討されている方は、早めに導入の意思決定をするほうが良いでしょう。
エネルギーとは、物が持っている仕事の力を指します。
また、エネルギー資源は、エネルギーのもととなる資源を指し、代表的なものとして、石油、石炭、ガスなどが挙げられます。
エネルギーには、一次エネルギーと二次エネルギーというものがあり、一次エネルギーは化石燃料や、水力などの自然から採取されるエネルギー、二次エネルギーは、ガソリンや電気など、一次エネルギーに加工や変換を加えたものになります。
日本におけるエネルギーで最も供給されているものが、石油で、その後には石炭、天然ガスと続いています。
日本は、一次エネルギーに関しての自給率が非常に低く、政府の調べで8.3%(2016年)しかありません。
この数値は、国際的に見ても低い水準です。そのため、近年では太陽光発電、風力発電など、電力を中心に自給率を上げる試みが増えています。
コンプレッサーとは、空気を圧縮する装置を指します。他にも、圧縮機とも呼ばれます。
コンプレッサーは、エアコンや冷蔵庫などの温度管理を行う装置における動力源や、工場の工作機械や工具の動力源など、様々な用途で使われています。
一般的にコンプレッサーは、メンテナンスにおいて注油が必要でしたが、オイルフリーコンプレッサーが登場したことにより、メンテナンスの手間が大幅に削減できるようになったため、より手近なものになってきています。
また、近年ではコンプレッサーにも省エネの潮流が来ています。
手法としては、コンプレッサーの制御にインバータを用いることで、使用量に応じた運転が可能になり、電力消費を抑えることが出来るため、省エネにつながります。
インバーターとは、電気の周波数を制御するための装置です。
一般的に私たちが使用する電源は交流電源で、交流電源のままでは、周波数や電圧などを制御することが出来ません。
そのため、制御するためには交流電源を直流電源に変換(コンバート)、そのあと交流電源に再度戻す(インバート)必要があります。
そのため、インバーターには、コンバーター回路、インバーター回路、コンデンサなどが含まれ、周波数や電圧などを自在に制御することが出来るようになっています。
この、インバーターが組み合わされる代表例にモーターがあります。
モーターは電源に直接つなげると一定の速度で回転しますが、インバーターを組み合わせることで、電源周波数を制御することが出来、回転数を制御できるようになります。
エアカーテンとは、主に出入口などに空気の流れを発生させることで、外気が中に入らないようにする、あるいは内気が外に漏れないようにする装置です。
例えば、喫煙所の出入口にエアカーテンを設置することで、喫煙所の空気が外に漏れださないようにすることが出来ます。
また、建物の入り口に設置することで、冷暖房効果を向上や、ホコリや虫などを遮断することも出来ます。
他にも、エアカーテン設置によって、ドアを設置せずに外気を遮断することが出来るため、開放感を演出することもできます。
エアカーテン設置の際は、環境によってエアカーテンの効果が発揮できない場合もあります。
そのため、設置を考えている方は、一度専門家に相談する方がよいでしょう。