事例の概要
金属部品製造工場におけるコンプレッサの省エネ事例です。
分散設置されていたコンプレッサの使用状況や、生産設備が必要とするエア量・圧を踏まえて最適な設定を行うという提案をしました。
結果として、コンプレッサの消費電力13%の省エネを実現させることができました。(金額にして年間200万円近い省エネ効果が生み出されました)
お困りごとの内容
最初は集中設置でスタートした工場でしたが、長年操業をしていくうちに生産設備の移設や、建物の増築などが影響し、様々な場所にコンプレッサを設置することとなりました。
運用上致し方なかったと言えど、その都度設定圧の変更などが伴い、付焼刃的な設定がされていたため、何が正しいのかわからなくなってしまっていたというのが実情でした。
導入効果
最も課題となったのが、後からコンプレッサを増設をしていったために、どの設備がどの程度エアを使うのか、どのように生産プレセスが動いているのかまで計算をしていない状況で、「設備が止まらにように」という考えで、コンプレッサの設定をしていたという事です。
最初に取組んだのは現状の整理です。コンプレッサの消費電力・吐出空気量・圧を調査、同時にエアの消費量が大きい設備の消費エアの状況も併せて確認をしていきました。その上で、ネットワークで遠隔地を一括制御できるコンプレッサ台数制御盤を設置し、コンプレッサの稼働の最適化を行いました。
本来であれば、集中設置に設置方法を戻し最適化を図るべきですが、そこまでの大掛かりな対策は望ましくなく、今回の対応策となりました。
振り返ってみると、「エアが不足する場所の近くに新たにコンプレッサを設置していた」という経緯は合理的なものであると認識ができました。今回の取組で、管理をしっかりとすることで、省エネ効果を生み出すようにできました。