世の中の脱炭素への流れとLED化
最近では脱炭素やカーボンニュートラルという言葉が身近なものとなり、日本企業においても取り組みが進んでいます。
まずは大企業を中心に、そこからサプライチェーンとなる中小企業にも徐々に取り組みが広がっており、今後ますます脱炭素への取り組みが求められていきます。
「省エネ」はこれまで多くの企業でも取り組んでいたかと思いますが、脱炭素という観点からも省エネは非常に重要です。
特に、近年は電気代が高騰し続けているため、脱炭素の中でもまずは省エネ・電気代の削減から取り組みたいという事業者様も多いのではないでしょうか。
今回は、省エネの一般的な取り組みの一つである、「照明のLED化」について、注意が必要な場合について解説していきます。
長寿命のはずのLEDがすぐに故障する原因
一般的に、LEDはこれまでの白熱電球や蛍光灯よりも非常に長寿命で交換頻度が少なくて済むというのが大きなメリットです。
LED照明と従来の照明の寿命の比較
平均耐用時間 | 平均耐用年数(1日10時間使用の場合) | |
白熱電球 | 1,000~2,000時間 | 3~6か月 |
蛍光灯 | 6,000~12,000時間 | 2~3.3年 |
LED | 40,000~50,000時間 | 11~14年 |
LEDの弱点
しかし、LEDはこれまでの白熱電球や蛍光灯にはない弱点があり、それを知らずにLEDが適さない環境で使用すると、本来のLEDの平均寿命に全く届かない短い期間で切れてしまうことがあります。
熱・高温
LEDの弱点の代表的なものは熱です。
白熱電球や蛍光灯は、発光部分で熱エネルギーを光エネルギーに変換することで発光します。
一方、LEDは発光部分からは発熱せず、また半導体を使用しているために、構造上熱や高温には弱いという特徴があります。
LEDの内部温度が80℃を超えると、劣化が始まり寿命が短くなると言われています。
振動
従来の照明はガラス管を使っているのに対し、LEDはプラスチックを使用するために、万が一落下した際にも安全という面もありますが、
LED内部には半導体などの精密な機器が入っているため、振動には弱いというデメリットがあります。
酸やアルカリ・オイルミスト・粉塵等が充満している環境
空気中に酸やアルカリ、油などが充満している環境も、LEDは苦手としています。
そのような環境で使用を続けていると、蛍光灯や白熱電球よりも早く電球が切れてしまうこともあります。
工場内で注意が必要な設置場所
上記のように、LEDが苦手とする環境において照明のLEDへの更新を検討している場合は注意が必要です。
以下に、工場内において設置の際に注意が必要な場所の特徴をあげます。
- 天井付近(距離が近いほど太陽からの輻射熱により高温となる)
- 熱を発する機械の上部、付近(電気炉、乾燥炉など)
- 近くにクレーンなどの重機が動いている
- 塗装などを行う環境
- 薬品を取り扱う環境
- 蒸気を発する機械の上部
- 防爆エリア
このような場所では、通常のLED照明ではなく、各環境に合わせて設計されたLEDを導入する必要があります。
わたしたちは機器の選定から現場に合わせたオリジナルカスタムまで行います
これまでご紹介したようなLEDが本来の機能を発揮できない特殊な環境においては、その環境に適した仕様のLEDを設置する必要があります。
わたしたちは、まずはお客様の現場へ事前訪問し、その現場に合わせた機器の選定から行います。
万が一、既存の商品ラインナップでは対応できない環境の場合は、メーカー様と協力して、お客様の環境に適したLEDのオーダーカスタムからサポートさせていただきます。
さらに、安心の保証付きのため、設置後すぐに故障してしまったという場合も保証期間内は無償で対応いたします。
「LEDの導入を考えていたけど、LEDが適さない環境(80℃以上となるなど)のため諦めていた」という方や、「すでにLEDを導入したがすぐに壊れてしまった」と言う方は、お気軽に私たちにお問い合わせください。
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